制作風景 はさみカバー(4) ~ 先反りばさみ
最後4番目は先反りはさみのカバーの紹介です。
レザークラフトで糸切り用に和ばさみ(握りばさみ)を使う方は多いと思いますが、狭い箇所で糸止めをしなければいけない場合は、先細で刃先が反った小型のはさみが便利です。
先反りはさみも新調したのでカバーを作りたいのですが、刃先が反り上がっているため、平面的なカバーでは収まりません。
そこで、立体的なポケットを考えました。鳥のくちばしのようなカーブした形状を、1枚革を折りたたんで作ってみます。
1.パーツの裁断と目打ち
パーツは壺のような形状の革1枚と、豚革の2枚です。
縫い合わせる個所には目打ちをしておきます。
2.補強
内側に豚革を貼ります。
差し入れ口の周囲は先に仕上げておきます。
3.縫い合わせと仕上げ
目打ちした箇所を貼り合わせ、ステッチします。コバを磨いて仕上げます。
はさみの形に合うように押しつぶしてくせをつけます。くちばしのようにきれいなカーブができました。
はさみを入れてみると、先端の反り具合がちょうどよく、グリップもきいて抜けにくいのでカバーとして十分なできになりました。
4回にわたり、4種類のはさみカバーの製作工程を紹介してきました。
使えば使うほど、はさみカバーの素材にはレザーが最適だと思います。
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